1.7. ドキュメントとヘルプ

Red Hat Linuxシステムの使用及び設定に必要となる情報が 入手できるリソースがいくつかあります。 Red Hat Linuxドキュメントと一緒にマニュアルページ があり、重要なアプリケーション、ファイル; コンテクストに応じたメニュー別にアプリケーションに 関する情報を分割しているINFOページ; そして、グラフィカルアプリケーションのメインメニューバー に含まれる ヘルプファイルなどの使用を 詳細に記載しています。これらリソースのすべてはRed Hat Linuxシステム にインストールされているかあるいは簡単にインストールが できますので、ニーズに合ったドキュメントへのアクセス方法 を選ぶことができます。

1.7.1. マニュアルページ

アプリケーション、ユーティリティ、シェルプロンプトの コマンドは通常、対応するマニュアルページ(manページとも 呼ばれる)があり、ファイルや実行可能コマンドなどの 利用できるオプションとバリューを表示します。manページは、 ユーザーがいままで使用したことがなかったコマンドを扱う ときに重要となる関連情報についてのページを素早く調べること ができるように構成されています。

1.7.1.1. manの使用

manページはmanコマンドと実行可能 コマンドの名前を入力してシェルプロンプトを介しアクセスすることが できます。例えば、lsコマンドについての manページにアクセスするには、次のように入力します。

man ls

NAMEフィールドは 実行可能コマンドの名前とその動作機能についての簡単な説明を 表示します。SYNIPSIS フィールドは、公表されているオプションや実行可能コマンドが 対応する入力タイプ(フィールド、バリューなど)など 実行可能コマンドの一般的な使用を表示します。 DESCRIPTIONフィールドは、ファイルや 実行可能コマンドと関連する利用可能なオプションやバリューを表示 します。See Alsoは、関連 する用語、ファイル、プログラムを表示します。

図 1-11. シェルプロンプトでmanページを読む

manページを操作するには、[Page Down]キー と[Page Up]キーが使用できます。または、 [スペースバー]使って1ページ下へ移動、 [B]キーを使って1ページ上へ移動できます。 manページを終了するには、[Q]と入力します。

キーワードでmanページを検索するには、[/] と入力してからキーワードまたは文字列を入力し[Enter ]を押します。キーワードのインスタンスがすべてmanページ 全体でハイライトされるので、素早く文脈の中のキーワードを 読むことができます。

1.7.1.2. Manページの印刷

manページの印刷は、早見表のバウンド形式などで、よく使う コマンドをアーカイブする実用的な方法です。使用できるプリンタ があり、Red Hat Linuxでの使用に設定(詳細は第8章 を参照)されているなら、シェルプロンプトで次のコマンドを入力 してmanページを印刷することができます。

man command| col -b | lpr

上記の例は別々のコマンドをひとつの独特な機能に結合 します。man command は、command manページの コンテンツを印刷されるページに合うようフォーマットして colに出力させます。 lprコマンドはフォーマットされたコンテンツを プリンタに送信します。

1.7.1.3. manのmanページ

他のコマンドと同じように、man にもmanページがあります。詳細は、シェルプロンプトで man manと入力します。

1.7.2. Red Hat Linuxのドキュメント

Red Hat Linuxのボックスセットを使用している場合、時間を取って Red Hat LinuxドキュメントCDをお読みください。すべてのRed Hat Linuxマニュアルは このCDに入っています。HTML、RPM、PDF、圧縮tarball 形式(.tar.gz)での弊社 ドキュメントの個別ダウンロードは、 http://www.redhat.com/docs/で入手できます。 ユーザーアカウントでログインして、ドキュメントCDをCD-ROM ドライブに挿入すると自動的にパッケージ管理ツール が起動して、どのRed Hat Linuxドキュメントでも インストールできるようになります。指示に従って進み、 インストールしたいドキュメントを選択します。

図 1-12. パッケージ管理ツール でインストールについて利用できるドキュメントを表示

目的のドキュメントパッケージをインストールした後は、 メインメニュー => ドキュメントをクリックすることで、いつでも アクセスできます。

Red Hatのwebサイト http://www.redhat.com/docsから個別のドキュメント RPMパッケージをダウンロードしている場合は、シェルプロンプト からこれらのマニュアルをインストールできます。シェルプロンプト を開き、コマンドラインで次の入力をします。

su

[Enter]キーを押します。 rootパスワードを 要求されます。プロンプトでそのパスワードを入力して [Enter]キーを押します。これでrootとして ログインされました。全てのRed Hat Linuxマニュアルをインストールする には、RPMファイルを含んでいるディレクトリに移動して 以下のように入力します。

rpm -ivh rhl-*.rpm

[Enter]キーを押します。

特定のマニュアルだけをインストールするには、 rhl-*.rpmの部分をインストールしたい マニュアルのフルネームに入れ換えます。例えば、 Red Hat Linux 入門ガイド用のファイル名が rhl-gsg-en-9.noarch.rpmの ような場合、システムにRed Hat Linux 入門ガイドを インストールするには、次のように入力します。

rpm -ivh /mnt/cdrom/rhl-gsg-en-9.noarch.rpm

[Enter]キーを押します。コマンドラインで exitと入力して[Enter] キーを押します。これでrootからユーザーアカウントに戻ります。

ここで メインメニュー => ドキュメントと進み、読みたいマニュアルを 選択します。