2.2. パネルの使用

デスクトップパネルは画面の底辺を横に延びるバーで、 システムの操作を楽にしてくれるアイコンや小さな アプリケーションがあります。また、パネルは、全ての アプリケーション用のショートカットがある メインメニューもあります。パネルに組み込まれた アプレットは特定の作業を実行したり、システムやサービスを モニタしながら邪魔にならない位置に存在します。通知エリア にはRed Hat ネットワーク用の警告アイコンなどいろいろな警告アイコンが 表示され、素早く重要なメッセージを知ることができます。

図 2-2. パネル

2.2.1. メインメニューの使用

パネルのメインメニューボタン をクリックして、システム上の アプリケーションにアクセスできるよう大きいメニューセット に展開します。

ここから、Red Hat Linuxに収納されているほとんどのアプリケーションを スタートすることができます。注意、推奨のアプリケーションの他にも、 各サブメニュー内のその他のアプリケーションにアクセスすることが できます。 これらのサブメニューでシステムにある全種類のアプリケーションへ アクセスすることができます。また、メインメニューから、ログアウト、 コマンドラインからアプリケーション 実行、ファイルの検索、画面のロック(パスワード保護のスクリーン セーバーを実行)、などもできます。

2.2.2. アプレットの使用

アプレットとは、パネル上で実行する小さな アプリケーションです。アプレットでは、システム のさまざまな状況をモニタすることができます。 いくつかのアプレットは実用的な作業を実行し、 その他は娯楽用にデザインされています。

デフォルトとしてパネル上で実行できるアプレットが いくつかあります。これらのアプレットはかなり重要ですので 以下に一覧で示します。

ワークスペース切り替え器

グラフィカルデスクトップでは、複数の ワークスペースを使用できるため、1つのワークスペースに 実行中のすべてのアプリケーションを開いて混雑させる 必要はありません。ワークスペース切り替え器 は、小さな四角枠で各ワークスペース(または デスクトップ)を表し、そこに実行中のアプリケーションを 表示します。 マウスで四角枠の1つをクリックするとそのデスクトップに 移動します。また、 [Ctrl]-[Alt]-[↑][Ctrl]-[Alt]-[↓][Ctrl]-[Alt]-[→]、 または、 [Ctrl]-[Alt]-[←] のキーボードのショートカットを使ってデスクトップ間 を切り替えることができます。

図 2-3. ワークスペース切り替え器

タスクバー

ワークスペース切り替え器 の横にはタスクバーが あります。タスクバーはアプレットの一つで、 デスクトップのいずれかで動作中のアプリケーションの タイトルを表示します。この機能は、画面上の アプリケーションをデスクトップからまるで消えた ように最小化するときに非常に便利です。一度消えても タスクバーの中にある そのタイトルをクリックすれば画面に戻せます。

図 2-4. タスクバー

2.2.3. Notification Area(通知エリア)の使用

Red Hat ネットワーク 通知ツール

Notification Area(通知エリア)の一部である Red Hat ネットワーク 通知ツールは、システムがRed Hatから 送られる最新のerrataやバグ修正で最新の状態であること を簡単に確認する機能を提供します。このアプレットは システムが最新であるか、または、アップグレードを 必要としているかをいろいろなイメージで表示します。 アイコンをクリックすると、更新できる一覧が表示 されます。システムを更新するには、そのボタンを 押してRed Hat 更新 エージェントを起動 します。Red Hat ネットワークに登録していない場合は、 登録コンポーネントが起動します。オプションの選択 一覧詳細は、アプレットアイコンを右クリックして ください。

図 2-5. Red Hat ネットワーク 通知ツール

認証アイコン

Notification Area(通知エリア) に時々表示されるキーアイコンは、 システムのroot認証を取得したとき(グラフィカル システム設定ツールの実行など)に表示される セキュリティ通知です。認証が時間切れに なった時に消えます。

図 2-6. 認証アイコン

プリンタ通知アイコン

プリンタ通知アイコンで プリンタのジョブ管理ができます。アイコンをクリックして 実行中のプリンタジョブを見ます。ジョブの取り消しはジョブ を右クリックして 取り消しを選択 します。

図 2-7. プリンタ通知アイコン

警告警告
 

通知アイコンがなにも見えない場合は、 通知エリアがデスクトップパネルから削除されています。パネルに アイコンを戻すには、パネル上で右クリックしてAdd to Panel => ユーティリティ => Notification Areaの順で選択します。

2.2.4. パネルにアイコンとアプレットを追加

パネルをユーザーのニーズに合うようにするには、さらに アプレットやランチャを追加したい場合があるかもしれません。

アプレットをパネルに追加するには、パネルの 未使用エリアで右クリックして、 Add to Panelを選択しさまざまなアプレット のタイプから選びます。アプレットを選択したら、 パネルにそのアプレットが現れます。 図2-8では、 天気概況 アプレットが追加されて現在の現地の天気と気温を表示 しています。

図 2-8. パネル上の天気概況アプレット

パネルにランチャアイコンを追加するには、パネルの未使用 エリアを右クリックしてAdd to Panel => ランチャ...を選択します。 これがダイアログボックスを始動して、アプリケーションの 名前、アプリケーションをスタートするコマンドの場所と 名前(/usr/bin/fooなど)を入力したり、 さらにアプリケーション用のアイコンを選択することが できます。OKをクリックすると パネル上に新しいランチャアイコンが表示されます。

ティップヒント
 

パネルに素早く簡単にランチャを追加するもう一つの 方法は、パネルの未使用エリアを右クリックして Add to Panel => ランチャ(メニューから選択)を選択します。 そしてメニューに現れるアプリケーションを選択します。 これによりメインメニューの そのアイテムのプロパティにしたがって自動的にランチャ アイコンが追加されます。

2.2.5. デスクトップパネルの設定

パネルを、自動でまたは手動で隠したり、デスクトップ上の どの端にでも置くことができ、色とサイズを変更したり、 その動作を変更することができます。デフォルトのパネル 設定を変更するには、パネルの未使用エリアを右クリックして Propertiesを選択します。 パネルのサイズ、デスクトップ上での位置、及び不要な時に パネルを自動的に隠す(Autohide)など の設定ができます。パネルを自動的に隠すように選択すると、 マウスポインタをパネルエリアに移動するまでデスクトップ上 には表示されません(ホーバーリング と呼ばれる)。