7.2. デスクトップ環境とウィンドウマネージャ

XFree86サーバーが実行している状態になると、Xクライアントアプリケーションは それに接続して、ユーザー用のGUIを作成することが出来ます。Red Hat Linuxでは、ごく基本的な タブウィンドウマネージャから高度に発達した対話式の GNOMEデスクトップ環境まで、多くのRed Hat Linuxユーザーにお馴染みの 幅広いGUIが利用できます。

より発達したGUIである、GNOMEデスクトップ環境を構成するには、 X クライアントアプリケーションの2つの主要クラス;デスクトップ環境 、及びウィンドウマネージャがXFree86サーバーに 接続される必要があります。

7.2.1. デスクトップ環境

デスクトップ環境は、一緒に使用されると共通のグラフィカルユーザー環境と 開発プラットフォームを構築する各種のXクライアントを収束します。

デスクトップ環境は、幾つかの高度な機能を持ち、その使用によりXクライアントと 他の実行中プロセスがお互いに交信できるようになり、またその環境の中で動作する 様に書き込まれている全てのアプリケーションが、ドラッグアンドドロップなどの 高度タスクを実行できるようになります。

Red Hat Linux は以下の2種類のデスクトップ環境を提供します:

GNOME と KDEは両方とも、ワープロ、スプレッドシート、Webブラウザなどの 高度な作業効率のアプリケーションを持っており、またGUIのルックとフィールを カスタマイズするためのツールも提供します。さらには、GTK+ 2とQt の両方の ライブラリが揃っている場合、KDEアプリケーションは、GNOMEの中で実行可能で またその逆も可能になります。

GNOME と KDE デスクトップ環境のカスタマイズ法についての情報については、 Red Hat Linux 入門ガイドを参照してください。

7.2.2. ウィンドウマネージャ

ウィンドウマネージャ は、デスクトップ環境に1部であるか、 又は、場合によってはスタンドアローンのこともあります。その主要目的はグラフィカル ウィンドウがどのように配置され、サイズ変更され、そして移動されるかを制御します。 ウィンドウマネージャは、またタイトルバー、ウィンドウの焦点調節、そしてユーザー設定の キーとマウスボタンの連携なども制御します。

5種類のウィンドウマネージャが Red Hat Linuxに収納されています:

ウィンドウマネージャは、その違いを明確に知る為にデスクトップ環境なしで 単独で実行することも出来ます。これを実行するには、コマンドxinit -e <path-to-window-manager>を 入力します。ここで<path-to-window-manager>は ウィンドウマネージャのバイナリファイルのある場所です。そのバイナリファイルはwhich <window-manager-name>と入力して見付けることが出来ます。