9.3. シングルユーザーモードでブートする

シングルユーザーモードの利点の1つは、ブート用のフロッピィやCD-ROMが必要ない ことです。しかし、ファイルシステムを読み込み専用でマウントするオプションがない か、又は全くマウント出来ない状態です。

シングルユーザーモードでは、コンピュータはランレベル 1でブートします。ユーザーの ローカルファイルシステムはマウントされますが、ネットワークは起動しません。システム 管理のシェルが使用できます。レスキューモードとは異なり、シングルユーザーモードでは 自動的にファイルシステムをマウントしようとします。ファイルシステムが正常にマウント されない場合は、シングルユーザーモードは使用しないで下さい。 システム上でランレベル 1の設定が破損している場合、シングルユーザーモードは使用でき ません。

システムがブートできる状態で、ブート完了時にログインできない場合は、 シングルユーザーモードを試します。

GRUBを使用している場合は、以下のステップに従ってシングルユーザーモードでブートします:

  1. GRUBパスワードが設定されている場合は、pと入力し、パスワードを入力します。

  2. ブートに使用したいカーネルのバージョンを持つRed Hat Linuxを選択して、 編集用にeと入力します。選択したタイトル用の設定ファイル内に 項目の一覧が表示されます。

  3. kernelで始まる行を選択し、eと入力して行を編集します。

  4. 行の末尾に移動し、1文字分のスペースを空けてsingleと入力します([Spacebar]キーを押し、次にsingleと入力します)。[Enter]キーを押して編集モードを終了します。

  5. GRUBの画面に戻り、bと入力してシングルユーザーモードで ブートします。

LILOを使用している場合、LILOブートプロンプトで(グラフィカルLILOを使用している 場合は、[Ctrl]-[x]キーを 押してグラフィカル画面を終了してboot:プロンプトに 行きます)次のように入力します:

linux single