付録 A. カスタムカーネルの構築

Linuxは初めてという人は、「なぜ独自のカーネルを構築する 必要があるのだろうか」という疑問をよく抱きます。現在では カーネルモジュールが改善されているので、この疑問に対する 最も正確な答えは次のようになるでしょう。「今、独自の カーネルを構築する必要性を感じていなければ、構築しなく てもよい。」

Red Hat Linuxと一緒に提供されたカーネル及びRed Hat Linuxエラータシステム を介して提供されたカーネルは、最近のハードウェアや カーネル機能のほとんどにサポートを提供します。 ほとんどのユーザーにとって、再コンパイルの必要性は ありません。この付録は、カーネルについてさらに知識を 深めるために再コンパイルしたいユーザー、カーネルに 試験的機能をコンパイルしたいユーザーなどのためのガイド です。

Red Hat, Inc.で配給されたカーネルパッケージ を使用してアップグレードするには、 第30章を参照してください。

警告警告
 

カスタムカーネルの構築はRed Hat Linuxインストール サポートチームによるサポートはありません。 Red Hat, Inc.で配給されたRPMパッケージを使用 してのカーネルのアップグレードについての詳細は、 第30章を参照してください。

A.1. 構築の準備

カスタムカーネルを構築する前に、非常に重要な ことがあります。まず、万一の場合に備えて作動 する緊急ブートディスクが手元にあることを確認 してください。現在実行中のカーネルを使って ブートするブートディスクを作成するには、以下 のコマンドを実行します。

/sbin/mkbootdisk `uname -r`

ディスクを作成したら、確かにそのディスクが システムをブートするか確認のためのテストを してください。

カーネルを再コンパイルするには、 kernel-sourceパッケージをインストール する必要があります。次のコマンドを実行して

rpm -q kernel-source 

インストールされているか確認します。インストール されていなければ、Red Hat LinuxのCD-ROM、Red HatのFTPサイト ftp://ftp.redhat.com (ミラーの一覧は、 http://www.redhat.com/mirrors.html)、 Red Hat ネットワーク などからインストールします。 RPMパッケージのインストールについての詳細は、 パートVを参照してください。